外来受付窓口業務

ここからは、医療事務の仕事を一つ一つご紹介したいと思います。まず最初は、外来受付窓口業務(以下 受付業務) について見ていきたいと思います。


受付は、患者さんと一番最初に出会う場所になります。受付の応対によって、その病院の印象がきまってしまうといっても過言ではないほど、 とても重要な仕事になります。


そういった意味でも、受付は「病院の顔」 とも言えます。


特に病院に訪れる患者さんは、緊張や不安な気持ちでいっぱいです。そういった患者さんの、不安を少しでもやわらげるような思いやり・ 真心をこめた応対を心がけなければなりません。


<受付業務の仕事>
受付業務の重要性はわかりましたが、具体的にはどういった仕事をするのでしょうか?


ここでは、初診受付を例にとり受付業務の流れをみてみたいと思います。

ちなみに初診というのは、

 ・初めて病院に受診するとき。
 ・以前に受診しているが、 病気が治ってその後新たに病気になって受診するときや他の病気で今までと違う診療科を初めて受診するとき。
 ・すでに受診しているが、3ヶ月以上経過したあとで受診するとき。

を指します。


「1.患者さんに診療申込書を記入してもらう」
初診の患者さんが病院を訪問した際は、診療申込書に名前や住所などの必要事項を記入してもらいます。

医療事務のスタッフは、診療申込書に基づいて患者さんのデータをコンピューターに
入力します。


「2.保険証を受け取り確認する」
患者さんに診療申込書を記入してもらったら、診療申込書と一緒に保険証も受け取ります。 「医療事務とは」 でも説明しましたが、日本では国民皆保険制度によって医療費の一部を負担するだけで、治療を受けることができます。


実は、医療保険にはさまざまな種類があるので、ここでは保険証を確認し、患者さんがどの保険に加入しているかを確認する必要があります。 (医療保険の種類については後ほど説明いたします。)


保険の種類によって医療費の金額が変わってくるのでこの作業は特に慎重に行う必要があります。


「3.診察券の発行とカルテの作成」
コンピューターに患者さんの情報を入力すると診察券が発行されます。診察券の発行と一緒にカルテも作成します。

カルテとは、「診療録」とも呼ばれ、 患者さんの病歴、問診内容、健康状態や病状の経過、診療計画などが記載されているとても重要な種類です。

カルテはこのあと説明するレセプト業務に関わる情報も、すべて記載されています。


「4.受診科への案内、各科へカルテを搬送する。」

患者さんの情報をコンピュータに入力できたら、患者さんを診療科の窓口へと案内します。その際に、作成したカルテも一緒に診療科へ運びます。 これも医療事務の作業になります。


患者さんによっては自分がどの診療科に行ったらよいのか、わからない方もいます。


この時に注意しなくてはいけないのが、どの診療科に行ったほうが良いか確認するために、患者さんに病状などを詳しく聞いてしまうことです。

患者さんに病状を詳しく聞いてしまうと、医療行為とみなされ、医療法という法律に違反してしまいます。

医療法とは、医師の業務上の権利と義務を定めた法律のことです。


医療事務は医療行為を行ってはいけないため、そういった場合は医師や看護婦さんに確認するようにしましょう。


このように親切心でおこなった行為が法律に触れてしまうということもあるので、医療事務は、 医療に関する法律や専門知識も必要になってきます。


一口に受付業務といってもこれだけの仕事があります。病院によっては、さらに仕事を細かくわけていたり、 仕事の流れが前後したりということがありますが、基本的な流れをご説明するとこういった流れになります。


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2006年03月13日 22:06

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